最新記事
ロシア

天然ガス最大手ガスプロムは収益半減、「影の船団」も制裁で、プーチンの軍資金が危機に

Russia's Gas Giant Braces for Mass Layoffs Amid Plunging Profits

2025年1月15日(水)19時16分
ブレンダン・コール
ギリシャ沖のオイルタンカー

石油を積み替える2隻のオイルタンカー。ロシアなどへの密輸で稼ぐ「影の船団」も、新たに制裁対象に(ギリシャのラコニア湾) Bloomberg Originals/YouTube

<天然ガス最大手ガスプロムで、経営状況の悪化を理由に人員削減が提案されていることがわかった。ロシアの重要な収入源である天然ガス販売の不振は、ウクライナ戦争の行方にも影響を与えるかもしれない>

ロシアの天然ガス大手ガスプロムは、ウラジーミル・プーチン大統領によるウクライナ侵攻によって科された制裁で収益が減少し、大規模な人員削減を計画するまで追い詰められている。

【動画】調査報道「影の船団」

重要性

ガスプロムは、プーチンが本格的なウクライナ侵攻を開始する前年の2021年には、ロシアの連邦予算の約7%を提供していた。2023年までには、制裁による減産と歴史的な損失で大打撃を受け、収益は半分程度になったと推定されている。

大規模なレイオフは、ロシアにとって戦費の稼ぎ手であるガスプロムの経営にさらなる下押し圧力がかかっている証拠かもしれない。戦費の調達がさらに滞る可能性もある。

試写会
『シンシン/SING SING』ニューズウィーク日本版独占試写会 45名様ご招待
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

アングル:調整局面入りの米国株、一段安の瀬戸際か

ワールド

原油先物は反発、ウクライナ停戦合意なお不透明

ワールド

コロンビア大、親パレスチナデモで建物占拠の学生処分

ワールド

エアプサン火災、補助バッテリーのショートが原因か=
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
2025年3月18日号(3/11発売)

3Dマッピング、レーダー探査......新しい技術が人類の深部を見せてくれる時代が来た

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 2
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ世代の採用を見送る会社が続出する理由
  • 3
    【クイズ】世界で1番「石油」の消費量が多い国はどこ?
  • 4
    【クイズ】ウランよりも安全...次世代原子炉に期待の…
  • 5
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 6
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 7
    SF映画みたいだけど「大迷惑」...スペースXの宇宙船…
  • 8
    「紀元60年頃の夫婦の暮らし」すらありありと...最新…
  • 9
    113年間、科学者とネコ好きを悩ませた「茶トラ猫の謎…
  • 10
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 1
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやステータスではなく「負債」?
  • 2
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 3
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は中国、2位はメキシコ、意外な3位は?
  • 4
    メーガン妃が「菓子袋を詰め替える」衝撃映像が話題…
  • 5
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 6
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 7
    「これがロシア人への復讐だ...」ウクライナ軍がHIMA…
  • 8
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 9
    【クイズ】ウランよりも安全...次世代原子炉に期待の…
  • 10
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアで…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 6
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 9
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 10
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中